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涙なしでは読めない! Prix 2013 Maison de la Presseの本の悲しすぎる展開にちょっと中断。Juste avant le bonheur

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Amazonフランスで、次に読みたい本を探していた時に、おすすめされている本があり、とても評価が高かったので、読んでみることにしました。日本でいう、本屋大賞のようなものもとっています。全327ページ。

まだ250ページくらいまでしか読んでいないのですが、これ以上読めないほど、話が悲しすぎて、読み進められません。自分自身、3歳の男の子がいるので、感情移入しすぎて、もう涙が止まらないです。

作者のAgnes Ledigは、子供が3人いて、1人を白血病で亡くしています。その後、執筆活動を始めたようで、助産師の資格も持っています。

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☆あらすじ☆

主人公のJulieは20歳、1人で3歳の子を育てながら、スーパーでレジの仕事をして生計を立てている。生活に夢も楽しみもないが、3歳のLuluだけが希望でそれを支えに生きている。ひょんなことから、出会ったばかりのPaul(1人目の妻は昔に亡くし、2人目の妻は出て行ったばかり)と、その息子Jerome(妻を3ヶ月前に亡くした)と4人でブルターニュの別荘に出かける。

ブルターニュの別荘では心を閉ざしていたJeromeが、Julieの一生懸命さとLuluのいじらしさに触れながら、心を開いていく。

ここまでが第一部で本のちょうど半分くらい。最初の不自然な皆んなでブルターニュに行くという展開にやっと慣れ、ブルターニュでの休暇の話に癒されながら、いい話だなーなんて読み進めていた所に、信じられない第二部がやってくる。。。

全326ページの154ページから第二部が始まるのだが。。。

 

 

以下からはネタバレなので。。

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ブルターニュからの帰り道。Julieはとても楽しかった日々を振り返り、以前のようなスーパーのレジの仕事に戻りたくないと思う。Luluも保育園にいる時よりも、とても成長したし、とても楽しかった。

道中、酒酔い運転の交通事故に巻き込まれる。1番被害を受けたのは、Luluだった。手術を終えたものの、昏睡状態に陥ってしまい、いつ意識が戻るかわからない。そうした日々の中で、リハビリ療養士のRomainと出会う。意識の戻らないまま、Luluリハビリが始まるが、その後。。。私は、まさか3歳の男の子Luluが死んでしまう展開なんて、考えられなかった!なのに、本当にLuluは死んでしまう。

一瞬意識を取り戻し「このまま逝かせて」と言葉を残したり、痙攣を起こしたり、その後状態が不安定に。呼吸器を止め心拍が落ちていく。。。あまりにリアルすぎで、前半に緻密に描かれている可愛かったLuluや母親のJulieとの関係などが思い起こされ、涙無くして読めなくなり、243ページでちょっと中断しています。

その後ちょっと読み進めたけど、弔辞のところとか、とても読めません。いつ読み終わることやら。。また、読み終えたら報告します。

「100歳の少年と12通の手紙」という映画化された作品の原作

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エリック エマニュエル シュミットの、Oscar et la dame roseを読み終えました。

この話は、余命幾ばくもない10歳の少年が、ローズおばさんに出会い、残りの12日間を神様に毎日手紙を書き、1日を10年と思い生きながら、最後は死を受け入れていくという話です。

ローズおばさんは、昔、プロレスラー(?)。オスカーが困難にぶち当たる時、昔の対戦相手とどうやって戦ったかを語りながら、解決策を見出していきます。

このプロレスの勝ち方は、決して力でねじ伏せるのではなく、精神論、知恵や攻略によって、相手を責めていく感じが、以前読んだ禅と相撲をテーマにした「Le somo qui ne pouvait pas grossir」を思わせました。

少年の死を扱ったテーマなので、全体を通して非常に心が締め付けられるものがあるのだが、ローズおばさんのプロレスのの挿話や優しさが、話の中に明るさを差してくれています。

 70ページくらいの作品で、文章も簡素に書かれていて、多読には最適。中学生用の教材にもなっていて、 フランス語の初心者にもオススメの一冊です。日本語訳も出ているので、初心者は参照しながらも読めるかもしれません。

これを機に、Eric Emmanuel schmittの本がもっと読みたくなりました。幾つかオーダーしたので、後日報告します。

 

「穴」のルイス サッカーが書いた8歳の天才少女の物語

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アンジェリーナは8歳、普通小学2年生のところ、5年(6年生)のクラスに入っている。というのも、天才だから。初めて話した言葉が8本足動物。色んなことを生まれる前から知っているのだ。

 

アンジェリーナはごみ収集車に乗っている掃除夫のパパが大好き。パパももちろんアンジェリーナが大好きなのだけど、そんな天才児とどんな風に接していいか分からず、会話も続かない。でみ本当のアンジェリーナの気持ちは8歳の女の子。指しゃぶりのするし、先生に怒られると感情を抑えられず、子供みたいに大泣きする。クラスの子からはモンスターと呼ばれ、友達がいない。

 

そんなある日、1人でランチを食べている時にとちょっと変わった男の子と友達になる。ジョークや言葉遊びが大好きなアンジェリーナの唯一の友達。そしてその友達のの担任の先生とも友達になり。。。

 

昔、ルイス サッカーの穴という話を英語で読んだ。本はとても読みやすいけど、色んな伏線が張ってあり、最後にスカッとつながる。とても面白かった。それを期待していたせいか、ちょっと物足りない気がしたけど、アンジェリーナの不思議な世界に取り込まれてスイスイと読めた。3日間で読了。

フランスの人気作家、ギョーム ミュッソのラブコメ「La Fille de Papier」

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小説家のトムが、失恋によって鬱に陥ってしまい、3部作の続きが書けなくなってしまう。お金も失ってしまい、薬物にはまり。。そこに小説中の登場人物が実物の人間として現れるという恋愛小説。

最初と、ありえない設定を現実に戻してくれる終盤は面白かった。途中、キーとなる本がいろんな国を旅するのだが、そこが長すぎて...
ハリウッドのラブコメや、ドラマの脚本にぴったりな内容。
韓国では、訳本がヒットだったみたいだけど、日本では訳本は出ないのかな?

約10日間で読了。

 

殺人者と孤独な少年の心の交流を描く、読みごたえのある児童書「Les Larmes de l'Assasin」

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10歳以上くらいを対象とした児童書。とは思えない読み応え!それでも単語調べたりと、1週間で読了しました。

荒れ果ての地で会う2人。両親にハグされた事も愛情も示された事のない少年と、生きる為に人を殺してきた殺人者の男との出会い。

人を躊躇もなく殺せるのに、家畜のヤギが老衰で死にそうな時に、一生懸命に看病したり、少年の愛を勝ち取ろうと躍起になってみたり。

2人はお互いとの生活の中で、愛を知り、精神的に生まれ変わる。

最後、とても切ない気持ちになった。

ハリウッド映画化された「恋人はゴースト」の続編

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フランスで人気のある小説家、マーク レーヴィのEt si c'était vrais... の続編。「恋人はゴースト」として映画化された小説のその後を描いた話です。

前作では、恩師のドクターと母親が昏睡状態のローレンを安楽死させようとし、アーサーが彼女を救うという話でした。この事実をローレンに知らせないようにと、アーサーは彼女に会うことを禁止されます。しかし、運命の出会いが。。。

2人が出会うまで、とても焦ったく、キーとなる秘密は、友人のポールが彼女に話してしまうという残念なオチだった。

有名な作品の続編なのに、ちょっとがっかり。

10日間で読了。

フランス人の作家が、昔日本の企業で働いた体験を描いた作品「Stupeur et Treblement」

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著者が日本の会社に契約社員として入社し、その体験談を本にしたもの。

この作品は「畏れ慄いて」というタイトルで、日本語訳されている。

経理部から、最後はトイレ掃除を7ヶ月くらいさせられる。全く計算できない&数字の位も分からないという有様。本人はなんで通訳として使ってくれないの?と思いながら、ありえない行動をする。

大げさに書きすぎてる感があり、彼女の書いたものを海外の人が日本の会社の典型と思って欲しくないと思ったのだが、amazonジャパンでの「畏れ慄いて」の評価が意外に高いのが私には不思議だった。