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「100歳の少年と12通の手紙」という映画化された作品の原作

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エリック エマニュエル シュミットの、Oscar et la dame roseを読み終えました。

この話は、余命幾ばくもない10歳の少年が、ローズおばさんに出会い、残りの12日間を神様に毎日手紙を書き、1日を10年と思い生きながら、最後は死を受け入れていくという話です。

ローズおばさんは、昔、プロレスラー(?)。オスカーが困難にぶち当たる時、昔の対戦相手とどうやって戦ったかを語りながら、解決策を見出していきます。

このプロレスの勝ち方は、決して力でねじ伏せるのではなく、精神論、知恵や攻略によって、相手を責めていく感じが、以前読んだ禅と相撲をテーマにした「Le somo qui ne pouvait pas grossir」を思わせました。

少年の死を扱ったテーマなので、全体を通して非常に心が締め付けられるものがあるのだが、ローズおばさんのプロレスのの挿話や優しさが、話の中に明るさを差してくれています。

 70ページくらいの作品で、文章も簡素に書かれていて、多読には最適。中学生用の教材にもなっていて、 フランス語の初心者にもオススメの一冊です。日本語訳も出ているので、初心者は参照しながらも読めるかもしれません。

これを機に、Eric Emmanuel schmittの本がもっと読みたくなりました。幾つかオーダーしたので、後日報告します。